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2023.11.22

幼稚園での安全対策。子どもを守るための取り組みとは?

幼稚園での安全対策。子どもを守るための取り組みとは?

 

子どもの行動は思いがけないものばかりで、大人の予想をはるかに超えてしまいます。
その行動の中には事故につながる可能性もあることから、子どもを保護するためにも大人が安全対策をしっかりと講じなくてはなりません。

 

まず、幼稚園など子どもへの安全対策には基本となるポイントがあります。

 

1つは、子どもが日常生活を送る上で起こり得る事故を想定し、その予防措置を行うこと。

 

もう1つが万一にも事故が起こってしまった場合にどのように行動して対処すべきかです。

 

ここでは、幼稚園で子どもが過ごす際にどんな場所や事柄へと特に安全対策をほどこすべきかをピックアップしています。

幼稚園で事故発生のリスクがある場所・事柄

送迎バスの安全対策

送迎バスの乗せ忘れや降ろし忘れは重大な事故につながる危険性もあるために充分な安全対策が必要となります。
バスへの安全装置の設置義務化も進められていますが、スタッフ間の連携や連絡の共有を徹底した上で、怠ることなく確認作業を実施することがとても大切です。

 

 

散歩や公園で外遊びするときの安全対策

子どもの発育にとって、心や体を豊かにするためにも散歩や公園での遊びは欠かせません。
しかし、子どもが色々なことに興味を引かれたり、夢中になって遊んでいるときには事故のリスクが潜んでいることもあります。特に安全対策をほどこしたい点をピックアップしてました。

 

散歩や公園で外遊びするときのルールを指導

散歩や公園で外遊びをする前に、子どもたちに道路の歩き方や横断歩道の渡り方、公園での遊び方など、ひと通りのルールを指導する必要があります。

 

 

交通量の少ない道と時間帯を選ぶ

車の往来が多い時間帯には散歩をしないこと、またそのようなルートを選ばないようにしましょう。

 

天候と気温をチェック

散歩や公園で外遊びさせる前に、まずは天候や気温を確かめましょう。
近年、特に夏場は高温の日が続く場合も多いため日射病のリスクも高くなってしまいます。
その場合は室内遊びに変更するなどしましょう。

 

食事の安全対策

お弁当のイメージが強い幼稚園ですが、最近は完全給食や給食とお弁当を混合させている園も増加しています。その調達方法も、園で調理する場合もあれば、外部委託や外部搬入、仕出し弁当や給食センターの利用などさまざまです。また、「おやつの時間」を設けている幼稚園も多く、園での食事にも安全対策が求められます。

 

 

アレルギー

子どもに食物アレルギーがある場合、幼稚園の食事からはそのアレルゲンとなる食べ物を完全除去するのが原則です。
また、アレルギーを持つ子どもがアレルゲンを口にしないようにするため、特定の素材が除去されている除去食や、ほかの食材を使って調理した代替食を、普通食とは違った見た目に変えるなどの工夫が必要です。

 

食中毒

食中毒は何も調理のときだけ気をつけていればいいというわけではありません。テーブルや椅子、食器を清潔に保つこともまた食中毒の予防になります。
そのためには衛生的な布巾でテーブルは常に綺麗にし、食べこぼしなどはすぐに片付けるといった配慮が大切になります。
また、スプーンやコップなどの食器は共用しないよう心掛けましょう。

 

トイレの安全対策

 

 

トイレも清掃を怠らず常に衛生的に保ちたい場所です。
また、水洗や手洗いで水を使う場所であるため、床が濡れていると滑りやすくなってしまうので注意しましょう。

 

マニュアル作成とチェックリストによる確認作業がカギ

子どもの保護や幼稚園の安全対策を行う際は、マニュアルの作成とチェックリストを使った確認作業が大切になってきます。

 

 

マニュアルのメリット

マニュアルには作業や手順の確認という要素のほかに、安全対策を職員・スタッフ全員が把握できる状態にしておけるというメリットがあります。

例えば災害が起こった際の避難経路や消火器の設置場所や使い方などは、誰もが知っていなければいざというとき役立たなくなる可能性があります。

幼稚園の安全対策においても、職員・スタッフの誰かひとりが休んだとしても、マニュアルによって全員が手順や作業を把握しており、普段通りに実施できるような体制にしておく必要があります。

 

チェックリストのメリット

安全をしっかり確認したつもりであっても、毎日のこととなるとつい気が緩んで作業を怠ったり忘れたり、目視のみなど形式化され、小さな点や色々なことをつい見落としがちになります。

こうした見落としや確認し忘れをなくすためにもチェックリストの作成が有効です。

また、チェックリストを作成することで職員・スタッフ間で情報が共有され、すでに済んでいる確認作業をほかの人がまた行うなどの重複を防ぐことができます。

幼稚園で行われている安全対策の事例

Mama’s International Kinderschoolの事例

Mama’s International Kinderschoolは、岐阜県羽島市のインターナショナルキンダースクール(幼児教育・保育の無償化対象園)です。

3歳から5歳の幼児を対象としており、インターナショナルスクール以外の通常保育であればママーズキッズアカデミーに0歳児から登園可能です。

小学生までの幅広い年齢の子どもを対象としていることもあり、こちらの園ではさまざまな面からの安全対策が徹底しています。

中でもマニュアルとチェックリストを有効に活用している点に着目しました。

 

 

事故防止と事故発生時のマニュアルの作成

子どもの保護と安全対策の基本である事故防止と事故発生時とそのあとについて、「事故防止マニュアル」・「事故発生時・事故発生後マニュアル」という文書がそれぞれ作成されています。

日常的に安全対策を行う事故防止用と、万一にも事故が発生したとき、さらにはその後とマニュアルを分けることで、いざというときにも迅速に確認・行動を行えるようになります。

 

チェックリストの活用

さまざまな場面でチェックリストが活用されています。
散歩に出かける前には道順の確認、遊具のアルコール消毒などがチェックリストで確認されています。

また、散歩や外遊びの最中にもチェックリストが用いられ、事故を未然に防ぐ環境作りに力が入れられています。

実際の取り組みでは、公園で子どもたちが遊ぶ前に小枝や大きめの石、ゴミなどを回収するといった整備が行われています。

 

 

避難訓練・防犯訓練年間計画書を作成

避難訓練年間計画書を作成し、毎月、定期的に避難訓練が実施されています。

避難訓練は火災・地震・洪水、さらには不審者対応訓練など細かいシチュエーションを想定して行い、避難経路や消火器の期限なども毎月の職員ミーティングで確認されています。

 

 

年1回は職員全員が研修

Mama’s International Kinderschoolでは安全対策への研修を年1回、職員全員が受けています。

 

まとめ

幼稚園の安全対策では、職員やスタッフ、一人ひとりの意識を高めておくことがとても重要です。

マニュアルの作成によって全員が安全対策をしっかりと把握し、チェックリストの活用によって常に情報共有を心掛けましょう。

その上で、保護者や地域との連携を考えるなど、大人が一丸となって子どもを守る必要があります。

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